超巨大ブラックホール近傍から噴出する
電波ジェット根元のふらつき現象を発見

プレスリリース:2015年7月27日

1.研究の背景

 活動的な系外銀河の中心には宇宙最大級の超巨大ブラックホール(太陽の100万倍〜100億倍の質量)が潜んでいて、その近傍から光速に近い速度で莫大なエネルギーを宇宙空間に運び出すプラズマのガス流『ジェット』が噴出していることがよく知られています(図2)。この活動銀河中心核ジェットは超巨大ブラックホールが「中心エンジン」の役割をして引き起こすエネルギッシュな天体現象として長年精力的に研究されていますが、その形成メカニズムについては未だに謎のままとなっています。その理由の一つとして、銀河の中心に位置する超巨大ブラックホールや電波ジェット根元の領域は、地球から遥か彼方にあるため見かけのサイズが非常に小さくなり、詳細に観測することが難しいからです。そこでわたしたちは、このような領域を詳細に観測できる高い空間解像度を誇るVLBI電波望遠鏡を使用しています。

 しかしながら、これまでの研究では「電波ジェットの根元」の位置は動かない点であるとして扱われており、「電波ジェットの根元」が動的な性質を持つかどうか?については、ほとんど知られていませんでした。

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図2.活動銀河の可視光画像(左)と銀河の中心領域をVLBIで拡大して撮影した電波画像(右).中心の領域から『電波ジェット』が噴き出していることとジェットの根元が非常に明るく見えることが分かる.(可視光画像(左):©Sloan Digital Sky Survey,電波画像(右):©山口大学)


Last Updated: 2015.07.27 ©2015 Yamaguchi University